伊江島
以前行ったとき、時間が足りなくて行けなかった場所に行きたくて、人間が戦争によってどのようになるのか、人間らしさを取り戻すために人間がしてきた努力をもう一度確認したくて、伊江島に来た。
湧水(わじぃー)
昔、島民は、水がなくなると、この断崖を降りたところに涌き出る地下水を汲みに来た。
崖の下まで行ってみた。
「水は運んでいる途中でだいぶこぼれてしまったそうです。」
下から見上げ、この断崖を降りるより他なかった島民たちの苦労を思った。
「伊江島での戦いの時には、追い詰められた住民が身を投じたという証言もあります。」
島民の思いと今の日本の現状が同時に浮かび、怒りと悔しさと無力さと…複雑な思いが私を襲った。
込み上げるものをこらえながら、手を合わせた。
ふと見ると、小さな可愛らしい花が咲いていた。
命のたくましさ。
同じ命をもつ生物としての自分に 喝!
戦争によって起きた事実を知り、
先輩方の思いや考えに向き合う。
絶対に諦めない!
諦めてはいけない。
人間の力を信じて伝えていく。
伝えていかなければ。
何百、何千万の命を無駄にしないために。
二度と同じ過ちを繰り返さないために。