平和を守る力に②

前回は、7月24日の語り部の会「フィリピン戦での体験」に参加してくださったお二方の感想を紹介させていただきました。

今回は、思いもしていなかった石川県の方からの『声』を紹介したいと思います。

今回の語り部の会がメディアに取り上げられたお陰で、悲惨な戦争の事実を知ってもらうと同時に、戦争のことを知って、語り継いでいかなければいけないという気持ちを、戦争体験者だけでなく、戦争を経験していない方々にも抱かせたようです。

また、私にとっては、戦争によって大切な方を亡くされた遺族の方々の思いに気付くことができました。「仕方がない」と、ずっと心の奥底に仕舞っていたものが、フィリピン戦を生き抜いた中村さんのことを知ったことで、溢れ出てきたのではないでしょうか。

石川県在住のZさんのお手紙もそうです。

75年以上前に亡くなった御祖父様のことを、43年前に亡くなった御祖母様のために知りたい。

ーーー人間の心の深さを感じずにはいられません。


「いのちのまつり」という絵本を思い出しました。

自分のいのちは、ずっとずっとつながっていることが、子ども達にも分かるように書かれています。

どこかで、一人でも欠けてしまっていたら、今の自分はいない。尊い尊い命なんですね。
中には、戦争によって繋がらなかった命もあるということ・・・。

もっと言えば、ずっとずっと元をたどると、人間は、同じご先祖様にたどり着くのではないでしょうか?そう考えると、きっともっと仲良くできるはずです!

平和資料館の階段に、簡単な歴史を貼っています。 1番初めに貼っているのが、コレ↓です。



今、このブログを書いている間中、航空自衛隊芦屋基地から飛び立った戦闘機が、轟音でTVの音をかき消しながら飛んでいます。
中村さんは、今の日本の「自衛」という名のこの姿を望んでいるのだろうか。
お手紙をくださったZさんの御祖父様は、現在の日本の平和をどう思われているのだろうか。

私は、「本当の平和は、こんな形ではない!」と思っています。たくさんの方々の顔が思い浮かび、悔し涙が溢れてきます。

こうしてブログを書くことが、一人でも多くの人の心の中に、戦争によって幸せを奪われた方々や戦争を忘れずに生きている方々を住まわせることになると思っています。そして、その「人を思う心の力」が真の平和を求める力になると信じています。

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