来館者のみなさんに支えられて

昨日(2024.11.24)、水巻町にある、日炭高松の前身三好炭鉱の犠牲者を祭る三松園に、石仏の清掃活動に行きました。(TICO PLACEから、車で10分弱)

倒木やツタを簡単に片付けながら石像のもとへ

「とってもいい腐葉土ができてるね!」

などと言いながら、一年間で伸びた葛や根っこと格闘。

最後は刷毛で、石像の顔や身体をキレイにして、犠牲になった方のお名前を呼びます。

お花を手に持つ石像

石像には、日本人の方の名前と朝鮮人の方の名前が刻まれています。
日本の植民地政策のもと、日本に来て働いていた方がおられたことが分かります。
異国で、それも地中での重労働に従事させられる毎日の中で、人生を終える…無念な思いを想像します。

「おかげで、豊かに暮らさせていただいています🙇」

慰霊と同時に、石像周辺がキレイになるのが目に見えて分かるのが楽しくて、夢中になって活動させていただきました。

その後、自分の不注意から、足首を大きく捻ってしまい・・・😭

毎日のように、「伝えたい」「ブログに書きたい」と思いながら、目の前の仕事に追われてきました。
足首を氷水浸けにして、その辛さを、シベリヤ抑留者の方を思い出しながら、「こんなこと大したことない!」と、我慢。
「できた時間」で、数日間のことをインスタに挙げました。(以下、長文ですが。)

この三日間。たくさんの方が来館してくださった。

金曜日(11月22日)午前中。戸畑から20数名の年長者のみなさん。

驚きをもって資料を見られていた。
中に、敗戦時に子どもだった方の声。

「思い出すねぇ。」
「思い出したくないねぇ。」

そんな中、
「私はね、もともと双子で生まれたの。」
と、私の耳元で、小声で話してくださった方がいた。
「誰にも言わないんだけど、八幡の空襲でもう一人は亡くなったそうなの。」

どれだけの人が、心の奥底に、人には言えない(言いたくない、言ってはいけない、言っても仕方ない、…その理由は様々だと思う)戦争による傷を抱えて生きて「いる」のだろう。・・・

戦争を体験せずに平和を享受している私たちは、せめてこのことを知ろうとすべきだと思う。
そして考えた。

いつか、人には言えない戦争による傷を抱えて生きて「いた」のだろう。と、完全な過去形になる日が来るのだろうか…
新たな「戦争による傷を抱えて生きている」人が生まれてしまうのではないだろうか…
と、今の日本のきな臭いを現実に思いを馳せ、心配になった。

そんなしなくてもよい苦労をつくらないように、全力で今できることをしなければ!と、思った。

午後は、長崎から原田小鈴さんが来館!

小鈴さんのお祖父様は、広島と長崎で被爆した二重被爆者。
小鈴さんは、大変なご苦労をされたその経験とお祖父様の伝えたかったことを、全国各地「聴きたい!」と言われれば、飛んで行って話をしておられる。

前の資料館でも話をしていただいた。そのとき以来の小鈴さん!久しぶりにお会いできて、うれしかった!!

「こんなにやっても『核抑止』と言う。世界には核使用をチラつかせる為政者がいる。…時々、虚しくなります…。」
「でも、やり続けなければならない!」
力強い言葉。前向きで明るい小鈴さん。

元気とやる気をもらった!

土曜日(11月23日)。天候不順な中、20代の青年が来館。長い時間、いろいろなことを話した。

「日米地位協定の話など、日米の関係の話をすると、『陰謀論?』とか言われるんです。議論ができないんですよ…。」

『おかしいと言えない』というよりも『おかしいと思わない』国民がつくられている現実を近くに感じ、心が重くなった。
だが、真っ当に向き合い、考えようとする若者がいることも、近くにある現実だ!諦めてはいけない‼️

日曜日(11月24日)。視覚障がい者の団体(23人)が来館。資料に「触れられる」ことが、こんなにステキな出会いもつくるんだ❗と嬉しかった💕
願いを込めて作った多目的トイレも、とても役にたった!

①義手②各種爆弾(金属製)③各種爆弾(陶器製)④千人針⑤…という順番で見てもらった。

金属製爆弾に触ってもらった後、手を取り、
「そのまま右に手をずらしてください。」
と、陶器製手榴弾に誘導。
「あら。プラスチック?………いや。土かな?」
「さすが!正解です。」

楽しいやり取りの中、皆さん熱心に話を聴いてくださった。

とても明るい声で、「ありがとね。がんばってね。」と言ってくれた。

ふと、脳裏に、障がいのある方が戦争の中でどんなに酷い扱いを受けたか…これまで学んできた悲しい事実が浮かんだ。

「すべての国民が幸せを感じながら生きられる世の中に、戦争は要らない‼️」

強く思った。

TICO PLACEに来てくださる方のお陰で、常に『大切なことは何か』を考え、そのためにがんばることができている。

感謝!


ちょっと、辺鄙な所にあるTICO PLACEに来て、平和の尊さを感じ、さらに、自然の心地よさを感じて帰ってくださる来館者のみなさん。

来てくださる方々のお陰で、私の心が強く優しくなっています。

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