三八式騎銃(さんぱちしききじゅう)と銃剣(じゅうけん)

兵士が持つ剣を装着できる銃

三八式歩兵銃と同年生まれの騎兵銃で、歩兵銃より30cm短い。明治38(1905)年に製造されたので「三八式」という。
44年式ができて工兵や砲兵、通信兵なども携帯した。なお、三八式歩兵銃は、太平洋戦争終結まで日本陸軍の主力兵器として用いられ、陸軍の象徴的存在であった。
展示している騎銃の天皇家の家紋「菊花」紋章に注目していただきたい。将兵が手にするすべての兵器は「天皇から賜(たまわ)りたる」ものであった。

当時、天皇は統治権と統帥権、即ち政治と軍事の両権を握っていた。軍事では天皇は唯一の最上階級大元帥、立派な軍人であり、日本陸海軍の総大将。「我カ国ノ軍隊ハ世々天皇カ統率(軍人に賜りたる勅諭冒頭)」していた。戦争責任は戦犯東条英機が述べたという「敗戦の責任」では断じてない。開戦と侵略戦争遂行、他国民の命と土地を奪った侵攻侵略と自国民を為政者の悪行に総動員し犠牲にした責任である。その開戦と戦争遂行は天皇の名で下令された。さらに7月26日のポツダム宣言を黙殺し、天皇制維持のため即座に受諾せず、以後幾数十万の命を犠牲にした責は重い。

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