感じ、考え、行動しようとする若者たち~人間の力を信じる~
あけましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願いします。
今年一番のブログは、未来への希望を感じるものを!!
ということで、大学生のみなさんの姿を紹介させていただきます。
(長いですが、ぜひ、読んでいただきたいです!)
先月(12月)に、授業として大学生が来館しました。
その中のほとんどの人が、10月にも私の講演を聴いてくださり、しっかりと感想を書いてくれていました。
そんな学生さん達に、TICO PLACEで展示を見た後で、また、話をさせて頂いた時のこと。先生が、しゃべり過ぎる私をうまく制止して(笑)、学生さんに発言の機会を与えてくださいました。
その時の一人の学生さんの言葉。
❝平和を守っていかなくてはいけないことは分かるんだけど、具体的に何をすればいいのか分からないんです。❞
がずっと引っかかっていて、「学生さんともっと話をしたい。せめて今私が考えていることを伝えたい。」と思うようになりました。
そこで思い切って、ゼミの先生にも相談して、学生さんに手紙を書くことにしました。
3日間ほどかけて(笑)、悩み悩み手紙を書きました。
結局、長くなってしまって、「『あ~。面倒くさい!』って、思われちゃうかなぁ。」「先生にも、迷惑かけるかも・・・」と、投函をためらうくらいちょ~マイナス思考に・・・
最後は、「時間かけたんだから、出さないともったいない!」というケチケチ精神が働き(笑)、投函。
数日後、先生からメールが。
「コピーして、全員に渡していいですか?」
と。
『回し読み』かなぁ。と思っていた私は、先生を拝みました。感謝。
『学生さん』の心に届きますように・・・
間もなく、先生から、メールが届きました。学生さんからのメッセージが添付されていました。
以下、掲載了承を得ることができたもののみ、お伝えします。
TICO PLACEに訪れる前、別の授業にて「政治について気軽に発信できる場が無い」「政治について学べる機会が学校には無い」と、問題視されているのを文献で読んでいました。TICO PLACEで小松さんのお話を聞きながら、まさにこの部分じゃないかと少し嬉しくなりながら聞いていたので、今回のお手紙で同じような記述があってもっと嬉しくなりました。「平和のために何かしたい」と思っても、今まで周りの人は「めんどうくさそう」といった態度でした。ですが、今回のTICO PLACEに訪れたことを家族に話したところ、「良い体験ができたね。」と、自分の話や疑問に積極的にノってくれました。小松さんがお手紙に書いてくれていた「政治の話をする」「根拠のある自分の考えを持つ癖を付ける」という部分が、その時点で達成できた気がして、「もっとできる事はないかな。」と、考えることができました。小松さんのお手紙が背中を押してくださった感じがして、嬉しくなりました。ありがとうございます!!
私は、手紙に、「平和を守るためにできること」をできるだけ具体的に書きました。
その中に、民主主義の話や主権者として政治に関心をもつ意味なども書きました。
上の感想を書いた学生さんは、その部分に関心を持ったようです。
このメッセージは、「近くにいる大人」が若い人(子どもも含め)にとって、どんなに影響があり、自信を与えてくれる(自尊感情を育てる)存在なのかを改めて考えさせてくれるものでした。
小松さんの手紙を読んで、自分が漠然と抱えている疑問点に答えようとしてくださったことが、まず、嬉しかったです。私はずっと政治に関心がありました。しかし、どこから学んでいいのか、そもそもなぜ学校教育の中でもっと取り扱わないのかとずっと不思議でした。だからこそ、小松さんの「生活環境によって学習の差があるのはおかしい。」という指摘はもっともだと思います。私たちは、戦争ものの作品を見たり、聞いたりする時や、平和学習を行った時には、「命の尊さ」「今の平和は多くの犠牲の上に成り立っているもの」ということを身にしみて感じます。しかし、その思いは常に心の中にあるものではなく、忙しない日々の中ですぐに薄れてしまうものです。だからこそ、何度でも思い出すために「TICO PLACE」のような場所が必要なんだと思いました。もっと〝自分事”として、日々の様々な出来事にアンテナを張って生きたいと、強く思いました。
戦争を学ぶことが、『いのちの尊さ』『平和の尊さ』を感じさせてくれる大切なこと。でも、日々の生活の中で忘れてしまう―――
鋭い所を付いています!でも、このことに気付いている人は、きっと平和をつくる力が備わっていると思います。
「TICO PLACE」の存在価値を感じてくれていて嬉しい限りです。
小松さんのお手紙と資料を拝見し、機会があれば、一度お話を詳しく伺いたいと思いました。文中での「日本の民主主義は『戦争によって失われた民衆の命と引き換えに与えられた』ものといえるのでは」という言葉が印象的でした。戦争に敗けたからこそ、今の民主主義があり、失われた民衆の命、ひいては、私達の生活と地続きのところで、敗けたという事実が未だ仄暗く人々の心にくすぶっているように考えました。知る機会の格差解消と実践としての平和学習は、教育の場においてより強く意識されるべきであると思うと同時に、その一歩そして、この大学での学びがあるのだと再認識させられました。
『学ぶ』意味まで考えているその姿に感動すら覚えます。
こんな真摯な若者たちに、私は、希望を感じています。
小松さん、素敵なお手紙ありがとうございます!考えさせられるお話が多く、戦争や平和について考え直す機会になりました。お手紙の中で政治に対して話し合ったり、選挙をやってみたり、〝実践する”ことからの学びについて書かれていたのを読んで、思い出したことがあります。私の中学校では、生徒会の選挙がとても活発でした。候補者が校門前で挨拶するなど広報活動をしたり、福岡市から実際に使われている投票箱をお借りしたりしていました。この経験は、小松さんがお手紙に書かれていた〝実践”につながっているように感じました。私自身、投票には行っていますが、政治について理解が浅い部分が多いと感じています。お友達の中には、政治に対して関心を持っているけれど、投票に行くまでのハードルが高く感じている子もいます。政治についての話題を普段から意識し、時には周りの人と議論していきたいと思います。今回は、本当にありがとうございました!
小松さんの手紙を読んで、政治について疑問を持っても、胸に秘めて誰にも言わないようにしたりしているのは、それが〝いけないこと”だと思っているからなのか。と思いました。口で言うほど政治に詳しくもないしと思ってしまいますが、だから何もしないのは、違うのかなと感じました。平和のために私たちができること、私の場合、まずは考え方を広げることからかなと思います。偏見や差別的ではないかはもちろん、自分に自信がないから意見がないから意見を言わないのではなく、自信を持てるように根拠を見つけ、考えることが大事なのかなと思いました。言語化も考えをまとめて伝えるということも得意だとは思えませんが、変わっていけるよう頑張ります。
上の二人からのメッセージから、素直さと謙虚さを感じました。
若さゆえに、まだ経験が少ない学生さん。でも、その自分の経験をふり返り、意味付ける。
自分自身を振り返り、普段から自分にできることを考える。ーーー
これが大事なんだと思います。
これから、これから。
この姿勢があれば、いくらでも豊かに変わっていけると思いました。
●今ある「当たり前」が当たり前ではないこと、戦争のことを学ぶ毎に思う。当たり前や日常をありがたく感じ、幸せに思うことを一人でもすることができれば、平和は少しずつ広がっていくのかなと思った。
●小松さんの手紙の中に「個々の自由や権利が『あって当たり前』で、『自分たちで守っていくもの』という感覚がほとんどないのでは。」という部分があったが、まさにその通りだと思った。若ければ若いほどそうなのではないだろうか。しっかり自分の頭で考えないとなと感じた。
純粋にまっすぐに受け止め、自分と向き合う。この姿が、「戦争」を憎み、「平和」をつくるために努力する社会を創り出すと思います!!
小松さんの思いがとても伝わる手紙でした。私は、今回行けていないので、他の人達からの感想や意見、そして資料からでしか感じることが出来なかったことがとても悔しく思っているので、時間を見つけた際に行ってみようと改めて思いました。未だに人間は昔にあった出来事から学ばず、今もなお世界で戦争、紛争などが絶えず行われている事がとても残念に思います。だからこそ小松さんのおっしゃるように私達、若者がどうにか行動をしていかなければならないなと思いました。これから二度と原爆が落とされないためにも日々ニュースを沢山見て、世界の情勢について学んだりしていく必要があるなと思いました。私自身は、このような分野にとても興味があり、小さい頃から積極的に平和学習に参加していたのですが、今回授業で小松さんの講演に参加し、まだまだ自分が知らない戦争が沢山あるということを改めて感じました。「戦争」を学ぶということは、私達にとって、とても重要で、意味のある事だと思うので、これからも自分自身でしっかりと学び、「戦争」に対する自分の意見をしっかりと持って生活していきたいと思いました。
メッセージを読んで、「手紙を出してよかった。」と思いました。
学生さん達は、ちゃんと受け止めてくれました。
そして、それぞれに考えてくれました。
きっと、「行動」していることと思います!
新しい年を迎え、私も、「主権者」として、若い人の近くにいる「大人」として、未来に平和を繋ぐために精一杯「行動」していこうと決意を新たにしています。
がんばるぞー!!