戦争PTSD~傷ついた兵士たち~
12月19日に西南学院大学に、黒井秋夫さんのお話を聴きに行きました。
黒井さんは、「PTSDの日本兵家族会・寄り添う市民の会」を立ち上げた方です。https://www.ptsd-nihonhei.com/
黒井さんには、日本陸軍の兵隊として部下を従える軍曹にまでなり、日中戦争を戦ったお父さまがいました。
若い頃のお父さまは「学業成績優秀で将来が楽しみな若者だった」そうです。
残っている写真の精悍な顔つきをしたお父さまの姿からもそのことが伺えます。
しかし、黒井さんの記憶に残る「お父さん」の姿は全く違っているそうです。
黒井さんはおっしゃいます。
「頭を撫でられたことも、褒められたこともない。」
「朝から晩まで話もしない。閉じこもりきり。」
「心の底から笑った顔を見たことがない。悲しそうな顔で、自分から話しかけることのない人だった。」
と。
亡くなるまでの40年間、定職に就くことがなかったため、家族は貧しい生活を強いられることになったそうです。
「ダメな人間だ。あんな人間にはならないぞ。」
そう、黒井さんは思っていたそうです。
そんな黒井さんが、「お父さんがそうなったのは、戦争のせいではないだろうか」と考えるようになります。
きっかけは、ベトナム戦争に従軍して心的外傷後ストレス障害(=PTSD)で苦しんだアメリカ兵の『アレン=ネルソン』さんの表情とお父さまの表情が重なったからだということ。
戦争をなくすために必要なことの一つとして、戦争の真実(どんなことが起きるのか、その実態)を知ることだと考えています。
最近の不安定な世界の情勢からか、
「攻撃されたら反撃するのが当然だ。」
と考える人が増えていることに未来の平和に不安を感じています。
「武器を使用したら、どんなことが起きるのかを具体的に考えていますか?」
と、問いかけ、対話したいと思います。
人間の「死」や「身体の怪我」だけでなく、「心の怪我」についてもしっかりと想像してほしいと思います。
過去の戦争で、どのようなことが具体的に起きたのかも知ってほしいです。
戦後、従軍体験をされた方の遺した手記に、戦地で自ら命を絶った兵士の話が記されています。
自死は戦死者の1割を占めていたといわれています。(吉田裕『日本軍兵士』)
私は考えます。
やはり人間にとって、戦争は、異常な事なんだと。
人間は、人の命を奪ったり破壊したりするために生きることは無理なんだ。と。
復員兵の暴力・アルコール中毒・無気力・・・
その家族がどんな思いで戦後を生きて来たのか。
また、どのような精神的ストレスを生んだのか・・・
多くの人が知り、考えなければならないと思います。
そして、人生を棒に振ってしまうようなバカバカしいことにならないようにすることを真剣に考え、実行することの方が、どんなに大切な事か。気付く人が増えてほしいと願っています。
新年初めの TICO PLACE でのイベントは、黒井さんが「戦争PTSD」について知るきっかけになったアレンさんの映画の上映会です。
ドキュメンタリー映画『アレン=ネルソン ~9条を抱きしめて~』(新作)(上映時間70分)です。https://kitakyushu-heiwa.com/information/
TICO PLACE のミニミニシアター(一度に6名まで 無料です)。
2月14日。バレンタインデーです。ぜひ、大切な人とお越しください。
お申し込みは→https://forms.gle/S8cG13NSx35QN9jU9
先着順としますので、早目のお申し込みをお勧めします。


