陶器でできた手榴弾
太平洋戦争時、国民は貴金属や寺院の鐘、銅像をはじめ家庭の鍋釜など日常品まで拠出を促進させられた。戦争末期になると鉄製に替わるものとして陶製の兵器が生まれた。
「四式陶製手榴弾」は、昭和19~20年に、日本海軍が発注。本土の陶磁器生産地で量産され、一部は前線に配備された。
鉄の手榴弾は、半径7m内で殺傷力があるのに対し、陶製の手榴弾は、半径3m内で負傷させる能力だった。細かい陶片が飛散するだけなので、爆裂弾としては機能も性能も非常に低かったようだ。(資料:瀬戸市歴史民俗資料館)