理想に向かって~レジ袋と武器~
企画展「子ども達が伝えたかった戦争」を無事に終えることができました。
いつになく、多くの方に来館いただき、戦争や平和について共に考えることができました。
特に、親子での来館が多くありました。子ども達に戦争の事実を知ってもらい、幾人かのお母さんと「現在や未来のこと」にまで思いを馳せることができたことは、「平和をつなぐ」ための大きな力になったと思っています。ありがとうございました。
話の中で、「武器」についての話になりました。
「軍事力がなければ言いなりになってしまう。それで外交がうまくいっている。」
「軍需産業関連で働いている人がいるから、無くすわけにないかない。」
と、大抵の大人はそう言います。でも、大抵の子どもは、そうは言いません。
「戦争をしないように、脅すのではなくて話し合えばいい。」
「武器がなければ、たくさんの人が死ななくなる。」
これを「子どもは社会のことを知らないから。」と、片付けてよいのでしょうか?
今から20年近く前。5年生の担任をしていた時のことです。
総合的な学習の時間に、環境問題について調べ、地球環境を守るために自分たちにできることを考えました。
子ども達から出てきた様々な意見を学級通信で紹介しました。意見の中に「ビニル袋を減らすためにマイバックを使う」というのがあったので、最後に、「保護者の皆さんも、買い物に行く時にマイバックを持っていきませんか。」と投げかけるひと言を書き、教頭先生に提出(配布してよいか、許可をもらうため)しました。
―――校長室に呼ばれました。
「仕事帰りに買い物に行く人が、買い物用のバックを持って行くわけないでしょう。押し付けがましいのよ。」
と言われました。・・・
その時から20年経った現在、レジ袋は有料化され、エコバックを持って買い物に行くことは、当たり前になりつつあります。ーーー
私は、「武器」も「レジ袋」と同じだと考えています。
子ども達の考えることは、真実をついていると思うのです。
本気になれば、無くせる!なくすべきものだと。
確かに、働いている方々のことを考えると、簡単に方針を変えることはできません。考えなければならないことがたくさんあります。
●徐々に事業を縮小し、他の事業(教育、福祉、環境、平和…)に移行するなどする時間が必要
●新しい事業を行うための研修が必要
●新しく事業を始めるための資金など、国からの支援が必要・・・
きっと、レジ袋が有料化になる際も同じようなことがあったのではないでしょうか。
私は最近よく考えます。これまでの「作って売って儲ける」というやり方では、未来へ平和をつなぐことはできないのではないだろうか。もう、これ以上の発展は必要ないのではないのだろうか。発展よりも、立ち止まって現在の問題点をはっきりさせ、その解決に力を注ぐ~それをビジネスにしてはどうなのか。と。地球の環境も悲鳴を上げているし、人口も増え続けている・・・現状を解決することに力を尽くすべきではないだろうか。と
少なくとも武器は、もう、発展はいらない・・・武器の開発発展ビジネスなんてなくていいと思いませんか?!
武器や原発などの人間の手ではコントロールできないものは無くし、その他のものは、現状を維持する方法を考え、維持するための営みで生じる利潤を循環して世の中を回していく・・・SDGsの考え方かな?
「そんなこと理想よ。」と言われても、私は子ども達に平和な未来をつなぐために少しずつでもその理想に近付けるように、一国民として行動し続けようと思います。
レジ袋も武器も人間が作りだしたもの。だから、武器も人間が無くすことができるはず!!
大人が本気で考えなければ。まずは核兵器ですね。