最後の「平和のための親子学習会」~学び続ける~
7月23日(土)。最後の「平和のための親子学習会」を終えました。
閉館が決まって「後悔したくない」と始めた学習会。3月23日が第1回目でした。
それから月に2回。同じ内容でのペースなら何とかなるだろう。と計画したものの、やはり、「伝える」となると勉強も準備も必要。「何を伝えるか」「どうやったら理解してもらえるか」と、毎回頭を悩ませました。
1回やってみて、改善することが多く、1回目に参加してくださった方には申し訳ない状態でした(笑)
全5回。
ゆっくりできる貴重な土曜日の午後。私だったら、「今日は行きたくないなぁ~」となるところ。
それも、私のような者の話を聞きに来てくれるなんて。ホントに、感謝でしかありませんでした。
さて。最後の学習会。当初の計画では、学習内容を「平和を築くため、守るために生きた人たち」としていました。が、ずっと、後回しにしてきたことがあったのでそれも加えました。それは、
「兵士のこと」
私が、戦争のことを学び、平和を守るためにどうすればよいのかと真剣に考え、行動するようになったのは、外地に行った兵士に思いを馳せることができるようになってからだと思います。
学校での平和学習では、「空襲」「原爆」「沖縄戦」が取り上げられることが多かったように思います。「内地」の生活。ーーーより身近に感じられるからでしょうか。
私もそうでした。空襲や原爆のことしか知らずに大きくなりました。
兵士のことを知った時、衝撃でした。
自分が、「戦う」ということ、「戦争する」ことについて、真剣に考えていなかったと、反省したほどです。
ひと言で「兵士のこと」といっても、所属部隊、行った場所、行った時期などによって、その経験は全く違います。
そんな「兵士のこと」。
一体何を伝えようか。伝えるべきか。ーーー
悩んでいるうちに後回しになってしまいました。
結局、「兵士も人間であること」「戦争の悲惨さ」が伝わればと、準備をしました。
クイズ形式で、その解答と同時に解説を加え、「兵士のこと」「戦地のこと」が少しでも具体的にイメージできることを願って話しました。
兵士は、「国のため」「天皇陛下のため」「家族のため」と、命を奪い、街を破壊しました。
そのような、戦地での出来事は、兵士の心を傷つけたのでしょう。
戦地で自ら命を絶つ人、戦後生きて帰ったのに自ら命を絶つ人がたくさんいたのです。
生死を分ける戦いの最中に、花を愛で、戦いの合間に音楽や演芸を楽しんだという事実を知ると、やはり、「人間は、戦うために生まれてきたのではない」という思いが強くなります。
その姿が、傷ついた心を癒す行動であるかのようにすら思えてなりません。
「戦わない方法」を人間の愛と理性と知恵で考えることが大事だと、自分自身が再認識しました。
兵士のことを学んだ後に、「平和のために生きた人」として、中村哲さんのことを話しました。
「暴力を使わないことの方が勇気のいること」
「必要なのは武器や軍隊ではない。命の水なんです。」
中村哲さんは幼少期に、資料館のある若松で、「働く人たち」を見て育ちました。
「困っている人がいたら手を差し伸べるのが当たり前」…。「人として大事なこと」を学んだと言われています。
私は、中村哲さんの言葉は、平和への道しるべだと思っています。
自分を支えている言葉であり、これからもずっと、忘れずに大事にしていきたいと思っています。
最後に、これまでの学習で使用したものを含め、「平和」を考える助けになればと、写真を集め、それに合わせてミュージシャンのまささんに「地球(ほし)のさけび」という歌を歌っていただいて、最後の学習会を締めくくりました。
熱いまささんの歌を聴きながら、私は、これまでの学習会のこと、そして、地球のことを考えていました。
全世界が平和になりますように。
負けちゃいけない。あきらめるな!
そう、自分自身にエールを送りました。
その後は、まささんが、ジンとくる歌や思わず笑顔になるような歌を歌ってくれました。
参加している子ども達の表情が変わる様子を見て、「平和って、やっぱりいいなぁ。」と、しみじみ。
学習会を終え、何度も参加してくださった参加者のみなさんから色紙を頂きました。
「まなびつづけます へいわのために」
私にとって最高のプレゼントになりました。
また、感想もいただきました。
これから、新しい一歩を踏み出さなければならない自分にとって、大きな心の支えができました。
本当に本当に、今まで支えてくださったみなさん、ありがとうございました。
これからも共に学び続け、そして、自分にできる平和のための行動をしていきましょう!!
そして願わくば、また学習会に来てほしい!新しい平和資料館(室)での・・・