どうすれば若い人たちが、戦争を学び平和について考えるようになるのか

7月10日土曜日。黒崎のコムシティで「平和のための戦争展」が開催されました。今回が26回目です。

急遽、展示会場がワクチン接種会場になるという連絡を受け、5か月前から準備してきた展示を縮小せざるを得なくなりました。(戦跡ツアーも、新型コロナウィルス感染防止のため、止む無く中止に。)

そんな中、平和資料館の資料展示はさせていただけることになり、たくさんの方に資料に触れていただくことができました。

「私は空襲があった辺りに住んでいるのよ。・・・」
「私は3年生の時に、体当たりするのを見たよ。・・・」
「直方の植木に住んどったんだけど、B29が墜落してね、アメリカ兵を中間に住んでいる方がかくまって、戦後、アメリカからお礼に来たって聞いたよ。」
中には、歴代天皇の名前や教育勅語、軍人勅諭を空で唱える方も。

戦時体験のある皆さんは、実物資料や写真を見て、まるで昨日のことのようにリアルなお話を始めるのです。75年以上たっても忘れられないほどの出来事だったのでしょう…。

さて、ホールでは、歌声(合唱)、語り部のお話、青年の主張があったのですが、特に「青年の主張」では、多くを考えることができました。

展示に手を取られ、終わり間際に会場入りしたので、主張自体は少ししか聞くことができなかったのですが、その後の質問や意見などが大変興味深かったです。その中で、「平和資料館」の存在価値を認める発言が相次ぎ、「知ることの大切さ」を多くの方が感じていることが分かり、うれしくなりました。

しかし一方で、「知っても、『戦争(武力)が必要』と考えるようになる。知るだけではだめ。どんな大人と出会うかが、平和に対する考え方をつくる」というような発言もありました。

「確かにそうだなぁ。」と思いました。でも、自分自身のことを考えた時、最終的には、「豊かな想像力を持つ」(感性)「自分自身の頭で考える」(自立)かなぁ。と思ったりもしました。

まだまだ考える余地ありです。


他にも、「知ったことをもっと広げていきたい」という思いを実現させるための方法についての質問がありました。確かに、思いを実現させるための方法というものが、具体的でなければ、思うだけで終わってしまいます。・・・チラシを一軒一軒投函したり、SNSやホームページで呼びかけたり、ポスターを張ったり、・・・とにかく思いつくことをすべて行動に移す。ーーーまさに今、私がやっていること(-_-;)


頑張っても頑張っても、成果が表れない日々に、萎えそうになりますが、今回の『戦争展』のおかげで、また、新しいアイデアが浮かびました。

世代を超えて話をする場を平和資料館で設定する!!

私の中では、戦争や平和や歴史を学び始めた小学生から、中学生、高校生、社会人、子どもの親、年長者、戦争・戦時体験者・・・「平和」に対するいろんな思いや考えを伝え合う、そんな様子が頭の中に浮かんでいます!考え方はいろいろあっても、「平和を望む」その熱を伝え合い、感じ合うことが、平和をつくるエネルギーにきっとなる!!そんな気がしています。

ここ「北九州平和資料館」が存続している間に実現できるように、今の気持ちを忘れずに、努力していきたいと思います。

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